ブログを引越します


長いこと書いて来たHatena Blogですが
広告が出る様になったり、アプリとの連携が不便だったり
あと単純に私の筆無精が進行し過ぎて、書くのが面倒だったり
けれど、この夏に何年か振りに会った友人知人から
ブログもうやらないの?と聞かれると
・・・嗚呼
両親から更新全然ないねとSkypeの度に言われると
・・・嗚呼
なので写真だけでもアップできるブログにしていきます
やるのなら気分一新ということで引越し


http://severalwaves.tumblr.com



写真の右上にある「+」をクリックすると文章が出て来たり
画面の左下にある「+」をクリックすると
プロフィールやアーカイブが見れ、検索が出来ます




日付もないから、更新滞った後でも更新しやすいかな
既に不定期更新になることを見越しての引越しもどうかとは思うけれど


そんな我が新ブログ、今後ともお付き合い下さいませ

Bern






ようやく・・・初めてベルンへ










かなり久し振りにカメラを持って行ったけれど
元々マニュアルに慣れていない上に
久し振り過ぎて難しい










最近はずっとiPhoneでスナップは撮っていたけど
カメラで撮ったものの質は歴然で
やっぱり難しくてもカメラで撮ろうと思い直す










難しいから時間をかけて、考えながら撮るし
だからこそ、一枚一枚に愛着も湧いてくる
長いこと無精して、使っていなかったことを後悔

Stephan in Basel


全然書いていない事が多いけれど
つい最近の出来事を・・・






バーゼルがシュテファン作品の青髭を買ったことは
バーゼルにいるアテルバレットの元同僚から聞いていて
そのキャスティングオーディションが木曜にありました
3年間踊っていたとはいえ
私もオーディションには参加しなくてはいけなくて
現ボスの前で前ボスのオーディションをするという
不思議な感覚の時間でした
それでも再会は嬉しく
今の同僚が楽しんでいるのを見れて安心


シュテファンはというと
台風の様に現れ、数時間暴れて、去って行きました
台風の後に残ったものは激しい筋肉痛
さすがに慣れたもので、私は大丈夫だったけど
翌日みんなが私に筋肉痛を訴える


うん、その気持ちと痛み、すごくわかるよ

Autumn


また書き始めると言って
既に1ヶ月以上も過ぎてしまいました
駄目ですね、一度筆が止まると






秋になりました
一年間で一番好きな季節です






ここスイスでも紅葉がしっかりあるので
今はこの秋色を楽しんでいます






りんごと洋梨とカボチャを煮詰めて
シナモンとバニラで味を付けて






クレープを焼いて食べてみたり
常にではないけれど、気が向いた時は手作り






先にスイスと言いましたが
この夏を境にドイツから引っ越してきました
7月上旬のシーズン末を最後にシュテファンから離れ
この8月からバーゼルに在籍しています


また新しい国です
長期ヨーロッパ放浪が続いています
今後ともよろしくお願いします

la fine e l'inizio


早いもので1月もそろそろ終わり






年末には葵ちゃんが泊まりに来ておりました






普段も離れていて会えず
遊びに来ても時間が短くて簡単な会話しか出来ず
でも今回は我が家に3泊ほどしていったので
時間もたっぷりいろいろな話が出来ました
いつも出来なかった深い話
来てくれて嬉しかった
今度は私が会いに行かなくては






そして、年末年始の3連休でベルリンへ






ベルリンにした理由は特別なくて
せっかくの3連休だから、どこかに行きたかっただけ
そしたら同僚も行くと言うので
いろいろと安くなるし、楽になるので
という適当な理由で決定






ベルリンまで来て、なぜかイタリアのタバコ屋の看板






何度か来ていたから
観光は特に今回の目的ではなかったので
ヴィースバーデンにない様なカフェやバーを楽しんで
クラブに行ってみたり


















地下鉄のホームにて
夜中ならではのテンション






たまたま年末年始の行き先が同じだったので合流






アテルバレットでの仲良しフィリップも来ていて合流
何年か前に日本にも遊びに来たイナもいて再会






実は葵ちゃんとフィリップは同じ学校出身
なので、フィリップとイナと同窓会






私と入れ替わりにアテルに入ったヨハンナ
みんな時期が違う知り合いなのに
みんな繋がっているこの世界






葵ちゃんな年末年始でした
だから何だか特別


やっぱり良い所も悪い所も知ってくれている友人は貴重
本当にいろいろな話が出来て
どんな事を言っても絶対受け止めて否定も肯定もしてくれる
たくさん人に知り合って
特にダンサー間のネットワークは広がっていくけれど
でも離れていたり、たまにしか会えない理由で
深く知り合えない人はたくさんいる
何かの機会で長い時間を一緒に過ごせたり
じっくり話し合えた人
それで私の事をよく知ってくれている人は
やっぱり貴重で、もっと大事にしていきたい
でも、私はそういう人達に甘えきってしまうから
もう少し大人にならなくてはいけないな
と思った年末年始でした

switchover



新年明けましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりました
どうぞ今年も宜しくお願い致します









私にとって2012年は少し緩やか年でした
良い意味でも悪い意味でも、時間の流れが穏やかでした
それまでが濃厚に忙しなかったからこその反動だった様に思えます
最初こそ、その緩急の変化に戸惑いましたが
穏やかさに慣れてからは今まで掘り下げられなかったものに
時間を費やせる様になったりと
今までとは違う形の有意義さがあった様に思えます
この2013年は、そんな時間に見つけた考えや思いを大切にし
信じるままに突き進んでいこうと思います
自分が何よりも大事にしているものに
もっとしっかりと向き合っていきたいものです




kiha

Frohe Weihnachten


シュツットガルトでのガラを終えた翌日
ドイツ内を5時間ほど北上してのクリスマス
夏にも一度お邪魔していますが
相変わらず広いです
東京育ちの私が見たことのない果てしなく続く平野
それぞれの家も隣接しておらず、それぞれが立派な大きい家
そして見たことのない数の星がある夜空






家族揃ってのクリスマスの会食
美味しく頂きました






猫は暖炉の前から動きません






家族の一大行事に混ざるのは少し気恥ずかしい






とりあえずお菓子作りを手伝う






親切にいっぱいお世話してくださったお母様には
ドイツ語翻訳され出版されている栗原はるみさんの
日本食のレシピの本をプレゼント
クリスマス翌日は公演なので
早々にヴィースバーデンへ戻ったのでした

bw


ガラ公演でシュツットガルト
今シーズンはちょこちょことガラ出演で出張が続く
仕事の旅行で大勢と再会出来てラッキー
でも振替休日が欲しい


























iPhoneのアプリで撮らずにカメラを使え
と父親から注意を受けた
はい、確かに・・・
でも荷物が増えて肩が凝る

snow


ここ最近で一番寒く
ここ数年で一番積もった日でした






ヨーロッパの他の国住む友達も
口を揃えて寒さと大雪を訴えていたので
ヨーロッパ全土に結構な寒波が到来していみたい
ドイツ南部のヴィースバーデンもマイナスだったんだから
もっと北の方や山間の方はもっと寒かったんだろうな






そんな翌日、雪こそ降ってはいなかったけれど
寒さは相当なのに、同僚達と公園の方へ散策
街中から外れた所にある公園だからか
雪も真っ白なままの本当に綺麗な雪景色






凍っている泉に近付いたら
団体がガーガー鳴きながら寄って来ました






餌が欲しかったのかな
全く怖がらず、むしろ図々しいくらい






公園中を進むと、雪だるまがたくさん
みんな作りたくなるのね






この雪だるまがピカイチの出来でした






自分達が作ったわけじゃないのに記念撮影






とても寒かったけれど、心温まる日曜でした

Francesca


少し前にロッテルダムに行ってきました






大好きなフランチェスカ
元々綺麗な人だけど、久々に会う度に更に綺麗なってる様に思う
いつも再会の時間は短くて足りないけれど
こうして1年に一度くらいは会えるのが嬉しい
旦那様のレオンはシェフなので
毎回美味しい食事をしながらの楽しい会話
踊り、人生、近い将来の夢や目標
今度はレオンのお店で食事したいな






いつの間にか新しい家族も出来ていて幸せそう

Invisible Forms


現在、バスにて移動中
明日から3日間、魔のハイルブロンで公演


バスや電車での移動は読書するのに格好の機会
こういう機会に、家ではあまり読書しない事に気付く
私の場合は、読書中だから話しかけるな
という防壁でもあるのだけれど






久々に吉岡徳仁さんの「みえないかたち」を読む
原研哉さんの「白」に続いて好きな本






クリエイターの著作を読むと
いかに自分がしょうもないエゴで凝り固まって
自分の視界を狭めているかに気付かされる
柔軟な考え方、そこから素材を活かして作り出す力
そんな在り方にとても憧れる
私はそんなダンサーでも
ましてやクリエイターでもないけれど
形は違えど、表現する事と作る事は同じだと思う
そんなふうに在りたい


憧れるだけでなく見習って、もう少し頑張ろうと思う

Maison Martin Margiela


今日はH&MとMaison Martin Margielaのコラボ世界同時発売の日




コラボのニュースが出てからずっと楽しみにしていて
今日は昼休みか仕事の後に行こうと
朝っぱらからウキウキソワソワしていたのに
ヴィースバーデンの店舗は扱っていないという始末
フランクフルトに行ける頃には売り切れているんじゃないかしら
人生で今日ほどH&Mに行きたくて仕方なかった日はない
でもやっぱりH&Mクオリティーなのかしらと
ルックブックを見る限りは素敵だけど
実物見るまではね
見れる日が近いと良いのだけど
世界各地の首都圏の友達からは買ったよーと次々と報告が
今日ほど小さい街に住んでる事を呪った日はない

Forsythe


特別に自分の中でルールがある訳ではないけれど
熱いダンスへの思いや、ダンス論、自分なりの公演の解釈
そういうものを書くのは自然と避けている節がある
けれど、今回はただのファンの戯れ言という事で・・・
いつもと内容の雰囲気が違うかもしれないが、そこは勘弁


フォーサイスカンパニーの『study #3』を見て来た。今回は過去の作品の中にあったセクションがまた使われていて、舞台自体が傾斜舞台に設定されていて、そんな中での新しいリサーチ的な?まあ、そんな事を考えてみた所で本当の意図は分からないけれど、ヴィースバーデンに住み始めて以来、見てきた作品で見たことあるシーンが違う形で目の前にまた現れるのは見ていてとても興味深かった。素晴らしいダンサー達だから単純に動きのボキャブラリーやキャパシティーに圧倒される所を、ただ圧倒されないで何かを見つけたいと思うのだけど、考えた所で自分の脳みそはそこまでついてゆけないので、やっぱりただ圧倒されれば良かったといつも思う。それだけたくさんの情報を与えられて、見ている間も、帰路でも見たものの事で頭がいっぱいになる。毎回ただ思う「フォーサイスさんって凄いなぁ」と。ただこうして一言でまとめると、悲しいくらいに月並みで陳腐に聞こえるが、本当にこの一言に尽きると思う。
現在28歳の私がまだ14・15歳だった頃、フォーサイスは新しいバレエを作った振付家という有名人として既に定着していた。親が毎月ダンスマガジンを買い与えていてくれて、『In the middle somewhat elevated』やら『Steptext』やら『Herman Schmerman』やら、特にギエムが踊っている写真などが主に載っていたのを目にしていた。当時バレエ少女の私もそのカッコいい写真に惚れ込んでいて、あまり文章の方は読んでいなかったが、ウィリアム・フォーサイスという人がドイツのフランクフルトバレエの芸術監督という情報だけは抑えていた。ヨーロッパにはクラシックバレエじゃないバレエを作る人がいるんだ、という最初の興味であった。読んでいないので勝手にドイツ人だと思い込み、アメリカ人だと気付いたのは相当後の事である。ちなみに、当時のダンスマガジンからの記憶では、今では大好きなイリ・キリアン作品は暗いモダンダンスという位置づけを恐れ多くも勝手にしていた当時の私である。というのも、キリアン作品は何故かいつもカラーページではなく白黒写真で、女性は長袖ワンピースで、男性は白シャツと黒ズボンで何だか物悲しい印象が多かった。それに比べてフォーサイスは限りなくシンプルなボディースーツでシャープな印象で、剥き出しの照明や舞台の壁で、正にカッコいいという印象だった。バレエが好きなバレエ少女ではあったものの、基本的にあまりキラキラと明るいものが好きではなく、ニコニコと踊るのもあまり好きではなかったから、そんなものを一切はしょった舞台が存在する事に感動。どちらかと言うとネクラだが、物悲しい(印象・想像)が好きかと言うと、出来れば感情をもはしょって、ただ身体能力・運動のみでバレエが好きだったから、だから勝手に「これだ」と思ったのだろうと、今になって思う。
そんなダンスマガジンやビデオからの情報のみだった所、初めて受けたヤン・ヌイッツのセミナーにて、フォーサイスレパートリーのクラスを受ける。当時17歳、バレエ学校の入学試験に失敗して以来、ようやく違う形で留学出来る道を模索している時に受けたセミナーだ。初のセミナー受講でレパートリーがフォーサイスだったのも運が良かった。かの有名な『In the middle...』の振付を習い、何故かこの時は舞台でのショーケース的なものもあり、どんな形であれパフォーマンスがあると言う事でレパートリークラスもまるでリハーサルの様でみんな熱が入っていた。私も超絶に熱が入っていた。初めて踊っていて楽しいと思ったのが、恐れ多くもこの作品であった。というのも、ずっとバレエをやっていて、バレエ留学を目標としつつも自信もテクニックもなく、なのに、親が買ってくれたビデオや連れて行ってくれた公演で良いものを見ていて、自分が到底こういうバレエを踊れる気がしなかった。考えたらバレエよりも更にテクニックを要する振付だと思うけれど、でも何故かこのバレエベースの振付が踊り易く感じて、しかも自分なりの試行錯誤で振付を消化して違う形に自分に合う様に作っていける様な気すらした。以降、私のバレエ留学という目標は、ヨーロッパのバレエ学校を出ればこういう振付家がいるヨーロッパのカンパニーで仕事する事が出来るかもしれないから、やっぱりまず留学はしておこう、という目標に変わった。
紆余曲折を経て、カンヌのロゼラハイタワーへ無事留学。留学と言いつつも、ユースカンパニーとしての活動が多く、私もその公演に参加できていた。年齢的にはもう18歳になっていたので、バレエ学校に行っていたら最終学年の年齢。最終学年に編入となると教育課程はほぼ修了していて卒業試験の準備や就職試験が主ですと断ってきた学校もあったくらいの年齢なので、結果どこかのバレエ学校よりもこのユースカンパニーに入れて良かったのだが、本当にバレエ教育を受けると言うよりは、今まで出来なかった舞台経験の機会をもらったという感じだった。留学生としては、お世辞にも勤勉な学生ではなかった。それはさておき、留学生活が始まってすぐの冬にカンヌのダンスフェスティバルがあった。フランクフルトバレエも来た。ようやくヨーロッパに来てこんなに直ぐに生で見れるなんてラッキーだった。私が留学したのが2002年なので、作られてから1・2年程経った『One Flat Thing, reproduced』が一番新しい作品だった。他に『Duo』と『N.N.N.N.』であったと思う。『Duo』はダンスマガジンやビデオで見たものを彷彿させる似たスタイルで、ただソックスであった。「ああ、もうトウシューズも履かないんだ」と思ったくらいであった。『N.N.N.N.』は男性ダンサー4人で振付なのか即興なのか分からない、でも、振付じゃなかったらこんなに息が合って絶妙なタイミングでそれぞれ動けないだろ、という様な驚きの作品だった。今では映像で有名な『One Flat Thing...』はただただ圧巻だった。大勢のダンサーがガーッとテーブルを引っ張って舞台に現れ、それぞれが機敏に緻密にテーブルの上やらしたやらで一斉に動いていく。公演が終わった後「ああ・・・フォーサイスの今はこうなんだ。2002年だもんな。あ、これ2000年の作品なんだ、2年も前にこんなものを作ってるんだ、じゃあ今はきっともっと先に進んでるんだ」ただただそう思った。
以来、2008年までフォーサイスの公演を見る機会はなかった。カンヌ留学中のオーディション活動も空しく、カンヌ修了後はヨーロッパに残る為にロッテルダムのダンスアカデミーに転校。そこで1年を過ごし、マウロに拾われてアテルバレットに入団。3年の間にキリアン作品を見る機会も増え、ロッテルダムにいた間はNDTを見る機会も多かったのでキリアンの振付にも感銘を受け、フォーサイスのもはや振付ではない次元に追い付く間もなく、とりあえずようやくなれたプロダンサーとしての日々を過ごしていた。そんなアテルバレット在籍中にレッジョ・エミリアフォーサイス、キリアン、エック、ノイマイヤーが集結したガラがあり、そこで久し振りに見たが、既に見た事があった『Duo』であり、このガラの印象はマッツ・エックの『Aluminium』であった。キリアンの『27'52"』もすごく良かった。
このガラで改めて『Duo』を見て、今のフォーサイスはどんななのだろうと、ドイツツアー中のオフの日にフランクフルトへ行き、初めて本拠地のボッケンハイマー・デポで『Heterotopia』を観劇。面白かった。ふたつに区切られたそれぞれの空間で起こるハプニング。片方の部屋から聞こえて来るものに応えて動く。もう片方の部屋はもはや観客席すらなく、四方八方のどこから見ても良いスタイル。自分が動いて見たい位置から見れる。あらまあ、もう舞台と客席という形でもない、というか、劇場自体も劇場じゃなくて元倉庫の空間。見ていなかった数年間にまた進んでいる。日程的に見れなくて残念だったけれど、この作品は『Angolonegro』という作品と対になっているらしい。しかも驚く事に、かつてのセミナーで『In the middle...』を教えていたアンデールさんが公演後に急に「昔教えた事あるよね?ヨーロッパで踊ってるの?」と話しかけてきた。話しかけてみようかと思ったけれど、覚えてないだろうと思っていた所、踊っている間に客席に見かけたから後で話しかけてみようと思ってくれたそうだ。なんて記憶力。しかも薄暗い大勢の観客の中から。きっとこういう脳みそだからフォーサイスが踊れるんだと、また勝手に感動。
そんな翌年、アテルバレットを離れ、ヴィースバーデンの州立劇場へ移籍。シュテファンと仕事がしたくてのヴィースバーデンへの引越しだったけれども、フランクフルトが近い、フォーサイスの新作を毎回見れる、という副産物。以来、見れる限り公演を観劇。『I don't believe in outer space』『Theatrical Arsenal』『THE DEFENDERS』『YES, WE CAN'T』そして今年の頭に再び『Heterotopia』を見て、今回の『Study #3』、この3年と少しの間に見れるだけ見てきた。最近よく、もう出尽くしたとか、どこかでもう見たとか聞くけれど、フォーサイスは常に新しい試みをし続けている気がする。常に変化して、進化している気がする。限りがない。即興の部分が多いから常に違って見えるという訳じゃないと思う。だって、彼らの即興はコンセプトとタスクという構成の中にあるメカニズムに沿った即興であって、何でもかんでも自由に超人的な動きを繰り出している訳ではないんだもの。その基盤と枠を作るのはフォーサイスであって、そのアイディアが限りない。頭の中を覗いてみたい。でも、彼の本に数学が得意だったと書いてあった。私は数学が一番どの教科よりも悪かった。けれど、どんなに計算され尽くされていても、脱構築だとか言っていても、やっぱりダンスだよね、とも思うけれど、やっぱりもうダンスというよりは、恐ろしく頭脳明晰で己の可動範囲と空間を網羅した動く物体の動き。やっぱダンスじゃないのかな。だから一緒に見に行った何人かは「うん、本当にすごいけど・・・、でも・・・う〜ん」って言うのかな。それがいつか解りたいから、解せないものが目の前で踊っているからまた見たいと思う。私の同行者は毎回変わるけれど、私はひとりでも見に行く。でも、やっぱり見た後にこうして語り合いたいから誰かと見に行くのは好きです。島地さん、いつもチケットをありがとうございます。
現在、私の人生の中で一番フォーサイスが近いとこにいるのに(地理的に)クラスを受けて見学をしたこともない。ダンサーの皆様は来ても大丈夫だよと言ってくれるけれど、やっぱり敷居が高過ぎる。私なんかが・・・と思うのだが、だから、私なんかが混ざった所でどうってことないだろうとも思う。今の目標は、ヴィースバーデンにいる内のいつかに一度は見学に行く事。リハーサルを見てみたいな。でも、完全にただのファンなので、やっぱりちょっとやそっとの勇気じゃ訪ねる気になれないのだ。
たくさんの種類があるコンテポラリーダンスの中で、ネオクラシックだ、タンツテアターだ、モダンダンスだ、とカテゴリーがあるけれど、フォーサイスはそういうどれかには属さないフォーサイスというカテゴライズしか出来ないと思う。


これは私の過去から現在に沿ったただのフォーサイスへの思い
あえて題名を付けるなら、フォーサイスと私
うん、ただのファンレター