RED /// Batsheva

Batsheva Dance Company
『Mamootot』


正方形のスペースを囲む様に並べられた椅子
色付けられた布の上から また白く塗られた様な衣装
衣装から出ている肌の部分は顔を除いて白塗り
そんなダンサーが入ってきて
客席に設けられた自分の席に腰掛ける


なんていうのかな
思い切り私の好みが入ってしまうけど
バットシェバのダンサーは自然体で 一見風変わり
その風変わりっていうのは全く正しくなくて
いわゆるダンサーっていうと
すらっとしていたり
筋肉がすごかったりするイメージだけど
それはクラシックのダンサーが大概だったりする
バットシェバのダンサーは一見ダンサーらしくない
たぶん自然体過ぎるのかもしれない
動き出すと圧倒される
あまりにもニュートラルな彼らから
爆発的な瞬発力で一気に最大限の動きに到達する
かと思うと 小さな動きも小さい中で最大限に動かす
身体のいろんなパーツを分割して動かす彼らは
関節や筋肉を知り尽くしているかの様
お互いの動きを感じながら
一緒に動く
自分の感覚を感じながら
自身の身体を使う
とてもシンプルで難しい事だけれど
彼らの感覚は研ぎ澄まされていて
敏感に反応していく
それが彼らの動きをひとつにして
個々での動きも最大限にスペースを支配していく
会場の観客席と舞台の距離が近いから
見ている私達も肌で感じられるかの様だった
作品途中でダンサー達が
観客席の近くをゆっくり歩くシーンがある
じっくりと観客一人一人の顔を見つめながら歩く
目が微笑んでいる感じ
こちらを萎縮させない柔らかい視線で
私達の瞳の内側を覗いて来る
すっと差し伸べられた手に観客も応える
ダンサーのエネルギーが
触れた肌から伝わる


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RED /// Reggio Emilia Danza
22_23_May_2008_21h00
Choreographed by Ohad Naharin
Batsheva Dance Company
Mamootot