Made in Love


ようやく初演が終わりました
シーズン初日からクリエーションが始まったものの
途中でツアーを挟んだことから進行はかなり遅く
プログラム3作品中の2作品が作り終わったのが初演3週間前
最後の1作品は4日間ほどで作り終えた感じでした
なのでクリエーション期間が延々と続いた様に感じます
気分的には半年位経った様に思える


今回の照明デザインに関しては
クリエーションプロセスを見ながら構成を練るものの
実際に照明作りを始められるのは作品が出来上がってからなので
初演目前の最後の最後でワッと仕事が始まった感じでした
休日にシュテファンの照明作りの日に見学に行き
翌日に舞台監督に渡すプラン表を完成させ
その翌日は朝9時から昼2時まで
早々と昼食を済ませ、また再開し手直しをし
夜には舞台稽古を22時半まで
そんな日ばかりが続き
このプルミエウィークも夜の舞台稽古までの時間は
照明のダメ出し、直しに費やすばかり
けれど、私も舞台に立っている立場なので
毎回の通し稽古をチェック出来ないのも残念で
2度目の通し稽古の時はセカンドキャストに踊ってもらい
初めて肉眼で作品を通して確認という感じ
本番同様の通し稽古なのに
何故かメインの照明のケーブルが抜けていたり
ターンライトの角度が間違っていたり
中止、再開せざるを得なかったり
1週間以上、仕込みと調整、修正に時間を費やして
ようやく見る機会に限ってこれ
そんな翌日のゲネプロは自分で踊るものの
踊っていない時に照明を思わずチェックしてしまう始末
ダンサーとしてはあまり踊ってない作品なので
結果良かったのですが、やっぱり頭は照明でいっぱい
ようやく初演で集中して踊った気がします


初演中も自分から見えた限りでは
何故か前日まで動いていたものが点いていなかったり
照明を作った時点から機械にプログラムされていて
舞台監督がキュー出しをしているにも関わらず
こういうハプニングが起こるんだなと
何ともやり切れないものですが
それでも良い経験と勉強にもなりました
とはいえ、特別に複雑な照明を作ったわけでもないので
(本音:というか、初の試みなので複雑なものを作れるわけもない)
なので、次回以降はきっちりやって欲しいものです




ジョゼッペの『Abi/tiamo』ではダンサーとしてよりも
キャラクター的存在で踊った感は全くないのですが
作品中ずっと存在はしています
踊っていると言うよりは常に佇んでいます
それと、ストーリーラインの様な映像に出演している感じ


一番踊っている感じがするのは『Fast Play』
作品時間は10分と短いけれど、8人全員が踊っていて
クリエーション期間も短かったけれど
音楽と踊りだけと、とてもシンプルで好きです


『Kommen und Gehen』では
本来セカンドキャストとしてソロをひとつしていましたが
怪我人が出てしまい、私のファーストキャストが
そちらに移り、私が彼女の代わりにソロという形になりました
好きなソロなので、結果初演で踊れた事は嬉しく
怪我をしてしまった同僚も良好に回復しているので良かった


結果3作品ともに出ることになったけれど
それぞれコンパクトにギュッと集中しているので良かった
特にこの2週間が照明で忙しかったので
踊るパートがきっちり区切られていたのも助かった
いっぱい踊りたくて仕方なかった若い時と
年を取ったせいか、自分の考え方が変わってきています


照明で頭がいっぱいの初演でした
ゲネを観に来た劇場の他の部署で働く同僚達や
初演後のお客さん達もたくさん話しかけてきてくれて
気に入って頂けたので、それがもう満足です