season 2010-2011

先週7月1日の『青髭』公演を以て2010-2011シーズンが終了
いろいろな出来事を更新しようと思いつつも
先月中はダルムシュタットハイルブロンでの公演もあり
プラス本拠地と3ヶ所で3演目を回し
結局ドタバタとシーズン末らしいシーズン末を過ごしていました


このカンパニーに入ってすぐにクリエーションが始まった演目
トリプルビル『Labyrinth』もダルムシュタットハイルブロンで踊り
現段階では、この演目の上演は終了となりました
演目2作品目の『Sweet Shadow』は2年間の全公演踊ってきました
シュテファンとの初めてのクリエーションで
自分に作られたパートはとても好きで思い入れもあるけれど
この作品は2年間踊り切って満足しています
いつものシュテファン作品と少し違うスタイルだったので
きっと少し経ったら恋しくなるのかも


そして、ヴィースバーデンでは『青髭』を2回
Bキャスト初演はかなり追いつめられた状況での本番だったけれど
その後もう一度踊り、今回2ヶ月近く間が空いて、2回踊り
取り戻すのは少し気合いが必要だったけれど
前よりも力を抜いて、舞台ではいつも通り楽しめた
そして、今回初めてシュテファンが私達の公演を見てくれました
去る2月の新作初演直後からシュテファンは仕事でカナダに行っており
Bキャストでの公演を見ていなかったのです
やっぱり振付家本人に見てもらえるのは嬉しい
欲を言えば、リハーサル自体を見てもらいたかったけれど
それは次のシーズンでかな
今シーズン中はA・Bキャスト共4回ずつの公演でした
来シーズンも『Blaubarts Geheimnis(青髭の秘密)』は上演します


そしてヤングコレオグラファーによる『Spring』
6月に3回公演がありました
私はジョゼッペ作品で参加しているのですが
初演を除いての残りの2回は毎回違うパートナーと踊りました
ダンサーの怪我により、急遽当日になって3作品がキャスト変更に陥り
いくら9作品から成るボリュームある演目とは言えど
作品のキャンセルは無しという決定に至り
それぞれ振付家達も公演直前に調整
ジョゼッペ作品はジョゼッペ本人が踊る事になり
公演の第一部上演中に私達はスタジオで少し合わせて
無理なところはもう即興で、という事に落ち着き、腹を括る
久々に強く緊張を感じたけれど、楽しかった
一応の振付のフレームは守りつつ、即興でデュエットパートを踊る
シュテファンにも「君達は5年間一緒に踊ってる仲良しなんだから出来るよ」
と丸め込まれて舞台に上がった次第だけど、まあ、その通りだったのかと
次の公演ではセカンドキャストのタオと数日リハをしてからの公演
2日間の練習とはいえ、良い出来とジョゼッペは喜んでいました
そして最終回は観客席から見ました
コンクールに出したオリジナルキャストでの公演
ジョゼッペとゆうきさんの男性バージョン
私が踊るバージョンも少しの変更のみでそこまで変わりはないのですが
やはり男2人の方がお互い支えられて、持ち上げられるので
作品に出るエネルギーは私のものとは別物でした
この作品3公演、違うパートナーと踊り
人それぞれの踊りの性格、性格から反映される踊りのクオリティー
その違いが面白かったのでした
来シーズンも『Spring』は再演する予定です
あと新しくヤングコレオグラファーイブニングも開催される予定


そして、シーズン最後の公演に付き物のお別れ
今年は本当に仲良くしている人達とのお別れで号泣でした


シュテファンダンサーとしてベテランのクリスチャン
36歳とは思えない容姿と踊りだけど、引退してしまいました
私がカンパニーに入ってすぐ、あと2年で辞めるんだと言っていたので
既に決めていた事とは言え、やっぱり残念に思う
街には残るから、これからも会えるけど
踊っている姿を見れないっていうのは想像できなくて不思議な感じ
カンパニーから離れていく移籍と引退
移籍はまだ踊る姿をどこかで見る事が出来るけれど
引退はな・・・やっぱり違う
目に焼き付ける様に最後の公演を舞台袖から見ました
公演後に劇場支配人の挨拶や退団するダンサーの紹介があり
改めて最後の公演だと烙印された感じだけど
支配人の横に立つクリスチャンは穏やかに満足そうに見えたのでした


文化庁の在外研修で来ていた春美ちゃん
彼女とは私が10年前、ヨーロッパに行く前に通っていたスタジオで一緒の仲
3年前のオーディションで久々の再会をしてから付き合いも再開
私がヨーロッパにいる間は、東京のコントラステで踊っていて
そこはヨーロッパに行く前に私も通っていてお世話になっていたところ
そんな共通点がある彼女と私なのですが
まさかシュテファンのところで一緒になるとは思いもよらず
聞いた所、知って以来ずっとファンで、在研の申請をしたそうです
在研を取るのだって大変なのに、見事取って
この1年間カンパニーで頑張ってた
いっぱい踊っていたし、それは見ていてとても嬉しかった


そして、先シーズン一緒にカンパニーに入った葵ちゃん
同期で日本人同士で、2年間の酸いも甘いも・・・というくらい
いつも支えてくれた葵ちゃん
彼女がいなくなるのを実感した公演後、私号泣
この夏には大阪で踊る彼女も見られるし
この先だってヨーロッパのどこかで踊る姿は見られるのに
同じカンパニー内で見られないのは
どこか心の拠り所がなくなる様だなと思うのは大袈裟なのかしら


最後の公演『青髭』は、普段2幕でもチョイ役で出ているのですが
今回はクリスチャンが2幕も多く踊れる配役になっていたので
普段彼と踊っている子が私の所を踊る事になり
初めて観客席から作品を見ました
自分が踊っていて見られない場面転換など面白く
何より、クリスチャン、春美ちゃん、葵ちゃんの最後の公演を
正面から見る事が出来たのが良かった
葵ちゃんも春美ちゃんも、いつものパートに加え
怪我したダンサーのパートも踊っていたので、2人の活躍場面が多くて
いなくなってしまう3人の舞台を見れて本当に良かった


シーズン末でした